インプラント治療ナビTOP > オールオン4に対応の歯科医院ガイド » オールオン4を長く保つために知っておきたいこと

オールオン4を長く保つために知っておきたいこと

手術をすることで、長年に渡って使い続けられる治療でもあるオールオン4。しかしだからといって、永久という訳ではありません。せっかく手術するなら、できるだけ長く保つようにしたいもの。そこでオールオン4を検討している方に向けて、その寿命とメンテナンス、日頃のケアについてご紹介しましょう。

オールオン4の一般的な寿命は?

オールオン4をはじめ、インプラントは丈夫な素材を用いた人工歯のため「一生使い続けられるのでは?」と期待してしまいがちです。しかし、実は永久に維持されるわけではありません。自らの歯と同じようにケアを行い、できる限り長く使えるよう工夫しましょう。

オールオン4の寿命は「平均15年前後」が目安

オールオン4の場合、インプラント同様一般的な寿命は平均15年前後が目安だと言われています。少なくとも90%程度の人が10年はオールオン4を維持できるようですが、これは噛み合わせの癖や喫煙習慣、全身疾患の有無などによって変わってくるのが正直なところです。中には20年~30年たっても維持できる方もいますし、逆に5年ほどで劣化させてしまう方もいるでしょう。

注意したいのが「インプラント周囲炎」

劣化を防ぐために重要なのが「メンテナンス」および「ホームケア」。インプラント自体は虫歯になることはありませんが、ケアを怠っていると「インプラント周囲炎」を引き起こす恐れがあります。これは埋入した歯茎に炎症が生じる細菌感染の一種で、歯周病に似ているのが特徴です。

天然歯とは違い、人工歯には細菌等に対する防御機能が乏しいため、インプラント周囲炎はその名の通りインプラントならではのリスクとも言えるでしょう。歯茎が赤くはれて出血したり、インプラントがグラついてきたり、最悪抜けたりといった症状が出てきますから、口腔内のケアを心がけたいですね。

オールオン4を長く保つためのメンテナンス

オールオン4を長く保つために必要不可欠なのが「メンテナンス」。定期的に歯科で健診を受け、現在どのような状態なのか見てもらいましょう。

また、十分気を遣っていても加齢による歯茎の衰え等でインプラントが合わなくなってくるケースも。特にオールオン4は4本で全体を支えている構造上、1本でも合わなくなると適合が難しくなってしまいます。

しかし、インプラントの埋入部分がしっかりしていれば上部構造を作り替えるだけで済みますから、取り返しがつかなくなる前に異常に気付けるよう、こまめに通うのがおすすめだと言えるでしょう。

長持ちさせるためには日ごろのケアも重要!

歯科での定期健診(メンテナンス)はもちろん、オールオン4は日ごろのホームケアも大切。以下のように清掃や生活習慣の改善を心がけ、人工歯を長持ちさせましょう。

インプラント周囲炎を防ぐ歯みがきのポイント

インプラント周囲炎を防ぐために特に重要なのが「歯みがき」です。人工歯部分は刺激が強すぎると割れる原因になることもあるので、硬すぎない歯ブラシを用いて歯1本1本を丁寧に磨いていってください。

また「研磨剤等が使われた、ホワイトニング仕様の歯磨き粉は控える」のもポイント。インプラント本体や人工歯を傷つけかねないほか、研磨剤や顆粒が歯と歯茎の間やインプラント本体との間に入り込んでしまうと炎症を引き起こすかもしれないのです。さらに素材の一種であるチタンを腐食させる傾向があると言われる「高濃度のフッ素が配合された歯磨き粉」にも注意。歯磨き粉については、インプラントを受けた歯科医院でアドバイスを受けるのがおすすめです。

インプラント周辺&歯と歯茎の間はフロスを使って

インプラントの周囲や歯と歯茎の間を掃除したい時は、フロスをはじめとした補助的な清掃用具を使いましょう。歯間ブラシは隙間にぴったり合うよう、サイズ感を確認して購入するのがコツ。適したサイズでないと人工歯が取れたり傷ついたり、といったリスクも生じるため、迷ったら歯科医師や歯科衛生士に相談してみてください。

自力で取れないこともある!

人工歯と歯茎の間に入り込んだ汚れは、音波歯ブラシやジェット水流洗口器などを使わないと落ちないこともあります。人工歯にお餅やガムなどがくっ付いて取れなくなる場合もこれに当てはまりますので、まずはクリニックに問い合わせてみるのが良いでしょう。放置するとインプラント周囲炎や口臭、その他口腔疾患に繋がる恐れも。

生活習慣もオールオン4を長持ちさせる上で大事

ホームケアの一環としては、「食いしばりや歯ぎしりを改善する」「喫煙を控える」なども大事なことだと考えられます。インプラントは直接骨に結合しているので、歯ぎしりや食いしばりなどの衝撃をそのまま感知し、結果天然歯より傷ついたり削れたりしやすくなると言われているのです。これに関してはマウスピース等の対策が挙げられますから、疑わしい場合は相談してみてください。

また、タバコも血管を収縮させて血流の巡りを悪くし、歯周病のリスクを高める傾向が。白血球の機能を低下させるとも言われているため、基本的にインプラント治療を受ける際には禁煙が求められることが多いようです。