「インプラント」と「ブリッジ」、「入れ歯」の違い
「インプラント」、「ブリッジ」、「入れ歯」の違いと、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
インプラント、ブリッジ、入れ歯の違いをチェック
「インプラント」、「ブリッジ」、「入れ歯」はいずれも欠損した歯を補う治療です。それぞれの違いとメリット・デメリットをまとめました。
「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の違い
インプラント治療は、歯が欠損している部分の顎骨を削り、そこへインプラント(人工歯根)を埋め入れ、人工歯をかぶせる外科手術を行なうことによって欠損部を補う治療法です。保険適用外となるため治療費は高額になってしまいますが、天然歯とほぼ変わらない見た目や噛み心地を再現できます。また、定期的なメインテナンスを行なうことで約30年という長期間に渡って状態を維持することができます。
ブリッジ治療は、健康な歯を支えとして欠損部にブリッジをかけて人工歯を固定する治療法です。手術の必要はなく、保険適用内であれば安い費用で治療できます。インプラントには劣りますが、自然な見た目と噛み心地を再現でき、耐用年数は7?8年程度となっています。
入れ歯は、健康な歯に金具やバネをかけて固定することで欠損部を補う治療です。ブリッジ治療と同じく保険が適用されるため、安価で治療することができ、ブリッジに比べ広範囲の欠損部を補うことができます。口内の状態によって耐用年数にばらつきがあり、定期的な調整や作りなおしが必要です。
インプラントのメリット
- 天然歯とほぼ変わらない自然な見た目・噛み心地を再現できる
- 安定性に優れており、半永久的に使用できる
- 欠損部が多くても治療することができる
- 適切な治療とメインテナンスを行えば周囲の歯への影響はほぼない
インプラントのメリット
- 保険適用外となるため治療費が高額となる
- 外科手術が必要となるため手術にリスクを伴うほか、患者の健康状態によっては治療を受けられない可能性がある
- 治療期間は数ヶ月?1年と長期に渡るほか、インプラントを維持するための定期検診やメインテナンスが必要
ブリッジのメリット
- 保険適用内であることがほとんどであるため、安い費用で治療することができる
- 比較的短期間で治療が終了するためインプラント治療に比べて費用や通院の負担が軽減される
- 噛む力は天然歯の60%程度と、天然歯とほぼ同じ噛み心地を再現できる
- 入れ歯に比べて固定性が高く、ズレたり取れたりする心配がない
ブリッジのデメリット
- 治療したい部分の両隣の歯を削る必要があり、周囲の歯に負担がかかるほか、健康な歯を支えにブリッジをかけるため、支えとなる歯への負荷が大きく、過剰な力がかかると歯の寿命が短くなる可能性がある
- 保険適用内で使用するかぶせものはプラスチック製であるため、長期間使用していると変色したりすり減ったりすることがある
- セラミック製などより精度の高い人工歯であればそうした心配はないが、保険適用外となるため治療費用が高額となる
- ブリッジと歯肉の間に隙間ができるため、食べ物や歯石が詰まりやすく、口内の衛生環境が悪くなる可能性がある
- 欠損している部分が多い場合は治療できないことがある
入れ歯のメリット
- 保険適用されることがほとんどであるため、安い費用で治療することができる
- 比較的短時間で治療が終了するためインプラントに比べ費用や通院の負担が軽減される
- ブリッジでは補えないような広範囲に渡る欠損も補うことができる
- ブリッジと違い歯を削る必要がない
- 簡単に取外しができるため、手軽にお手入れが可能
入れ歯のデメリット
- 噛む力は天然歯の20?40%と大幅に弱く、味覚・食感も鈍くなる可能性がある
- インプラントやブリッジと比べて固定性が弱いため、口の中で浮いたり動いたりといった違和感を感じやすく、痛みを伴うこともある
- 金具やバネをかけている他の歯に負担がかかる
- 入れ歯と天然歯・歯肉の間に食べ物や歯石が詰まりやすく、口内の衛生環境が悪化する可能性がある
まずはこうした各治療法の違いとメリット・デメリットを理解した上で、医師に相談しながら適切な治療方法を選びましょう。